食の豆知識|菓子類

『せんべい』と『おかき』の違いは、米の違いである

両方とも米菓に属しますが、「せんべい」の原料が“うるち米”なのに対し、「おかき」と「あられ」は“もち米”を使って生地をつくります。
またせんべいには小麦を使ったものもあり、実はこちらの方が古くからあるのだとか。ちなみに、「おかき」と「あられ」は大きさによって、大きいものを「おかき」、小さいものを「あられ」と分けているようです。

甘酒は夏の飲み物だった。

冷えこむ冬にことこと温めた甘酒…。 体の芯までポカポカになりますね。
しかし、俳句の世界では甘酒は夏の季語にあたります。
なんでも江戸時代に、暑い夏を乗り切るために栄養補給として甘酒が飲まれていたのだとか。
確かに麹や米から作られる甘酒には、アミノ酸やブドウ糖などが多く含まれているので夏バテ予防に効果がありそうです。
暑い夏にひんやり冷やした甘酒はいかがでしょう。

『おやつ』の「やつ」は、“八つ時”の「やつ」だった。

おやつを漢字で書くと「御八つ」となるのはご存じでした?
おやつの由来は江戸時代の八つ時(午後3時頃)に間食を食べる習慣があったことからなのだとか。
ちなみに、その頃のおやつは、うどんや餅、おにぎり、果物などを食べていたのだそうです。
どうやら遠足定番“バナナ”は、おやつに入るようですね。

『おめでとう』という名のお菓子がある。

漢字では「御目出糖」と書きます。
炒った米に砂糖と食紅を加え、さらに甘納豆を加え赤飯のようにしたもので、出産・結婚などのお祝いのときに配るのだとか。本当に、幸せそうな名前のお菓子ですね。

大阪名物『おこし』には、「兵を引き起こす」という意味があった。

ごま、豆、くるみなどが入った“おこし”は、そもそも豊臣側の真田幸村という人が、大阪の陣の時に栄養食として弱った兵に与えたことから、その名がついたようです。
「引き起こす」という意味から“おこし”となったのですね。戦う兵士にとって、あの甘さは格別だったのでしょう。

『エスプレッソ・コーヒー』は、“速いコーヒー”だった。

濃厚な味わいがたまらない「エスプレッソ・コーヒー」。イタリア語のエスプレッソは、「速い」という意味ってご存じでした? エスプレッソ・コーヒーは、蒸気の圧力で熱湯を一気にコーヒー粉に通すエスプレッソという器具を使います。
なるほど、つくっているところを見ると確かにエスプレッソです。

『メリケン粉』は、もともとはアメリカン粉だった。

ご存じの方も多いのでは?  お菓子作りには欠かせない小麦粉のことを通称「メリケン粉」っていいますよね。アメリカで精製された小麦粉のことを指すそうですが、開国の頃にアメリカ人の発音が“メ”にアクセントがあったことから「メリケン粉」と聞こえ、そう呼ばれるようになったのだとか。神戸の「メリケン波止場」もすぐ近くにアメリカ領事館があったことに由来しているようです。

『全国菓子大博覧会』というお菓子の祭典がある。

「全国菓子大博覧会」は、明治44年からほぼ4年に一度の周期で全国各地で開催されています。
その地域の菓子工業組合が主催し、地方自治体もバックアップする大きなイベントです。
会場では、全国より集められたお菓子が展示・即売され、優秀な作品には内閣総理大臣賞、農林水産大臣賞などが授与されます。全国菓子大博覧会での受賞は、業界の中で最高の栄誉とされています。
次回は平成20年に兵庫県で開催される予定です。

『バウムクーヘン』の模様は、木の年輪を表現していた。

ドイツを代表するお菓子「バウムクーヘン」。バウムは「木」という意味なのだそうです。
年輪のような模様になる秘密は、その作り方。棒に液状の生地を塗って焼いて、そしてまた塗る…という工程を繰り返すことでバームクーヘンは完成します。だから、中心に穴があいているのですね。ちなみに、クーヘンは「菓子、ケーキ」という意味です。

『お菓子』には幸せを呼ぶ力があった。

イライラしたときに甘いお菓子を食べると気持ちが落ち着いた、という経験はありませんか? 実はこれにはきちんとした理由があるのです。
甘いものを食べると人間の脳内では、セロトニンという物質の濃度が高くなります。
セロトニンは、神経伝達物質のひとつで脳の活動を高め、幸福感をもたらせてくれます。だから、お菓子を食べるとリラックスできるのです。やっぱりお菓子って大切なのですね。